東通り自由帳

暮らしと娯楽のハイライト。

道筋を見出す

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先週、うちの廊下を横切る瞬間にはっとして、その理由が分からないままiPhoneを取ってきてカメラを起動。画面を通して見て初めて、天井と廊下を結ぶ光の筋に気がつきました。

さて、このなにげない投稿が2017年の初更新となりました。えっと。
真ん中に写っているのは実家(兼業農家)から定期的に送ってもらっているお米の袋です。米の一粒一粒を余さず収穫するように、今年は一日一日を大切に育みながらこつこつと歩んでいきたいです。こじつけ気味ですが。
いろんなバランスを大切にしながら、力を抜けるところは抜いて、蓄えた気力と時間を目標に向けて注いでいきたい。

なんだか路線が変わってきているこのブログですが、今のぼくの気分が反映されていて自分では気に入っているので、しばらくはこのまま文章メインで続けていきます。
この自作テーマを使ってくださっている他の方のブログの傾向を見るに、何かそういう気分にさせる効果がこのレイアウトにあるのかな? という気もします。情報量の多い複数カラムのページには「情報」を書いて並べたくなり、反対に、余分な情報が目に入りにくい1カラムのページには「自分の素に近い部分」を表したくなるのかな、なんて。臆測ですが。

ともあれ、2017年は旧年以上に楽しんでいきますよ!

世界を美しくするもの

サン・テグジュペリ著『人間の土地』(新潮文庫版)を再読し始めた。
宮崎駿により描かれた航空機のイラストが印象的な一冊。

人間の土地 (新潮文庫)

人間の土地 (新潮文庫)

星の王子さま』で有名なサン・テグジュペリが、航空会社のパイロットとしての経験を基に書いたエッセイ。つまり実話のはずなのだけど、詩的かつロマンに溢れる描写は冒険譚そのもので、まるで良質のファンタジーのよう。読んでいると時間を忘れてしまいそうになる。

詩情と想像力、勇気や冒険心、信頼に足る仲間と心を通わせながら歩むこと。
本書に詰まっているこれらが、自分自身の世界を美しいものに変えるためには必要なのだと思う。
きっと、どの時代の誰にとっても。

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以前行った、箱根の「星の王子さまミュージアム」にはサン・テグジュペリに関する貴重な展示物があって良かった記憶があります。
過去記事↓(もう4年前かあ……)
mochicome.hatenadiary.jp

余談ついでに白状すると、『星の王子さま』はいまだに積ん読になったままです……。あ、あとで読むよ!

ある一日

iPhoneをわざと部屋に置いたまま家を出て、Suicaを使わずきっぷを買って電車に乗る。

このあいだは電車内で咳をしている人が多く、風邪がうつりそうで危険だなと感じたが今日はそうでもない。季節が進み、冬にうまく適応できている人の割合が増えたのだろう。座席の両隣は空いていて、正面にはやや高齢の女性が座っていた。
乗り換えの駅で券売機を探し、もう一度きっぷを買った。
幸い乗車時間は長くないので暇を持て余すことはなかった。

電車通勤の若い人の多くが、手持ちぶさたの時間をスマホに投げ打つようになったのはいつごろからだろう。
いつもは僕自身もその一人なのだが(若いかどうかはともかく)、それをせずに周囲を眺めていると「そういう時代なのだな」と改めて特徴的なことのように感じられた。

iPhoneを持たない僕はその日、空き時間になると青空を窓越しに眺めたり、軽いストレッチで体をほぐしたり、椅子で眠ったり、軽食としてバッグに入れていたカロリーメイトを食べたりしていた。
話しかけやすそうな人がいたら話してみたい気持ちだったが、見つからなかったので黙っていた。そのかわりにいろんなことを頭に思い浮かべていた。友人や知人のこと。今どうしているかな。来年のこと。元旦は早起きして初詣に行こう。それから一年後の自分のこと……。

Googleマップで見つけて以来気になっている駅前のラーメン屋は、行きも帰りもシャッターが降りていた。定休日かな。この街にはしばらく通うことになるから、一度は食べてみたい。
駅の構内では京都のお菓子を売っているのを見かけて、一瞬迷ったが、早く帰って体を洗いたかったので立ち止まらずに財布から回数券を一枚取り出して改札を通った。結構売れ残ってそうな様子だった。協力できなくてごめんね、と一瞬思って、次の瞬間には忘れていた。

この日、家を出てから帰宅するまでの間に見ていたものの話。